スラックティビズム(slacktivism)とは怠け者(slacker)と社会運動(activism)を掛け合わせた造語の事です。
近年増えてきた活動と言えます。
一見すると社会運動に参加しているように見えて全く役に立たない事
実際に効果がなく自己満足で終わってしまっているのが現状。
これのやっかいなところは非常に手軽な手法で社会運動に参加してくるがそれは自己満足で一切、役に立たない事が多く
偽善であり、美徳シグナリング(ソーシャルメディアなどで道徳的に良い人間であるというアピールをする人)
いわゆる良い人アピールにしかなっていない事が多い。
日本で言えば被災地にとにかく千羽鶴を送ったりする行為
千羽鶴は偽善?
スラックティビズムで真っ先に例として出すのは被災地に千羽鶴を送る行為だ。
千羽鶴はお見舞いで送る定番のアイテムだからやりがちなんだけど
実際に困っている被災したばかりの土地に
- 食えない・飲めない
- 着れない
- かさばる
- 減らない
- 捨てづらい
こういうものを送るのは現地の人にとって良い事か?
はっきり言って折り紙の束をもらっても困るだけだろう。
焚き火の火種にしか使えない
調べたら2022年現在、ロシアと戦争中のウクライナのために千羽鶴を折ったという話もネットで出てきた。
※ウクライナには送っていない、近くの市役所や図書館に飾った。
戦後であれば分かるし何かの式典というか慰霊祭みたいな場所で送るなら分かるのですが
今まさに戦っている最中に余分なものを渡すというのは明らかに偽善というか怠け者の社会運動そのもの
送る方にとってはお金もかからず、手間をかければ誰でも簡単に作れてよい事をした気分になれるのでうってつけの活動と言えます。
実際はいらないものを送り付けられて困っている人がいるそうですが
東日本大震災でも大量の千羽鶴が送られて扱いに困ったという話もあります。
スラックティビズムは元々前向きなアイディア
積極的に社会や政治活動に参加していない人にとってスラックティビズムは社会運動に参加するためのきっかけとして考えられていた。
有名な話ではアイスバケツチャレンジだ。
あの活動は氷水を頭から被る動画をSNSに公開する活動だ。
アメリカALS協会が主導の活動でした。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知を広めて、募金をつのる活動でした。
募金するかアイスバケツチャレンジしてALSという病気を知ってもらう活動でした。
氷水を頭から被るという行為自体は全く問題解決につながらない反面
手軽に行えてALSという病気を広く知らせる効果があった。
スラックティビズムだから悪いという事じゃなくて良い方法を知っておく事が大事
スラックティビズムの対義語
スラックティビズムの対義語はアクティビズムと呼ばれ
積極的に社会運動や政治運動に参加する行動を指します。
積極行動主義と呼ばれ社会的、政治的に変化をもたらそうと
特定の思想に基づいて意図的に行動をする事。
企業への提言や後援もしくは抗議やボイコット、SNSへ投稿したり
テレビ局などへの投書などなど
積極的な行動を行う。
まとめ
スラックティビズムとは社会運動や政治活動に参加するも全く役に立たない事をする活動の事
間接的に社会貢献できるなら良いのですがひたすら、面倒な作業を発生させるだけの場合もある。
アイスバケツチャレンジは良い結果を産んだけど震災の時、被災地に千羽鶴を送るみたいな行為は現地のボランティアさんや生活している住民からしたらありがた迷惑になる事が多いので注意が必要。
時と場合と場所を考えずに咤激励のつもり送っても相手が困るものだとしたら何もしない方がいい
善意で何かしたいというのは分かりますがそれがスラックティビズムになっていないかはきちんと確認した方がいい。
TPOをわきまえた支援が必要。
ではでは(^ω^)ノシ
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