テーブルナイフの先が丸いのはなぜか?
些細な疑問ではあるけど、食事中に先がとがったナイフを持っていると暗殺の危険があったからではないか?
何かヨーロッパで刃傷沙汰があったからではないかと思うかもしれません
しかし、違います。
もっと平和な理由からテーブルナイフの刃先は丸くなりました。
テーブルナイフを爪楊枝代わりに?
ヨーロッパでテーブルナイフが一般的になっていくのが15~16世紀頃
この時はナイフの先が尖っていました。
ナイフは一般的な道具で狩りをしたり道具を作ったりしていて使い慣れているため食事にも違和感なく取り入れられたのでしょう。
しかし、ナイフを爪楊枝のように使い歯の隙間から食べかすを取る人もいました。
想像してもらえば分かりますがあまり見た目がよろしくないしナイフを口の中に差し込むという行為が危ない
だから、ナイフを爪楊枝として扱うのはマナー違反でした。
ですが、みんなやっているからいいじゃんという事でみんなでナイフを爪楊枝のように使っていました。
テーブルナイフを丸くしたのはルイ13世の宰相
フランスの料理書によれば1630年頃までテーブルナイフは刃先が尖っていたそうです。
フランスの宰相でフランスを大国に押し上げたといわれる辣腕の持ち主、ルイ13世の宰相(さいしょう)リシュリューは
プライベートでも洗練されたセンス、趣味の持ち主でした。
彼はどうしてもテーブルナイフをつまようじのように扱う貴族が許せない
しかし、お客様に対して公然と注意するわけにもいかなかった。
そこで召使に命じてナイフの先を丸く削らせた。
こうして爪楊枝の代わりにできないテーブルナイフが誕生しました。
このテーブルナイフはマナー違反に嫌気がさしていた貴婦人を中心にリシュリュー型ナイフが広まっていきました。
フォークの進化とマナーの変遷
フォークは、もともと13世紀のビザンチン帝国で使われ始めましたが、ヨーロッパに広まったのは16世紀頃。
最初は2本の爪のような形で、主に貴族階級で使用されましたが、一般的には使われておらず「不道徳」だと批判されることもありました。
時が経つにつれ、爪は3本、4本になり、より食べ物をすくいやすくなっていきました。
また、フォークが広く普及するまでは、手やナイフで食べ物を直接口に運ぶことが一般的でしたが、フォークが普及したことで、手を汚さずに食事ができるようになり、食事マナーも変わりました。
現代のマナーでは、フォークは左手に持ち、ナイフは右手で使う「欧州式」と、ナイフを一時的に置き、右手でフォークを持つ「アメリカ式」があります。
スプーンの進化とマナーの変遷
スプーンはフォークやナイフよりもはるかに古く、スープやシリアルなど液体や柔らかい食べ物を食べるための道具として古代エジプトやギリシャでも使用されていました。
初期のスプーンは木や骨で作られ、次第に金属製のものが作られるようになりました。
形状もよりスムーズで丸みを帯びるように改良されてきました。
スプーンを使うマナーに関しては、特にスープを飲む際に、スプーンを口に持っていく方向が重要で、欧米ではスープを奥にすくうのが一般的な作法です。
これは食べ物を口元に運ぶ際、優雅に見えるからです。
ヨーロッパでのつまようじ事情
ヨーロッパでは日本のようにレストランのテーブルに爪楊枝が置いてはいない
スタッフに頼んで爪楊枝を持ってきてもらうのが一般的なんだとか
そしてトイレで爪楊枝をつかい歯の掃除をする。
これがマナー
人前で歯の隙間にある食べかすを取ったりはしないらしい。
日本やアジアだと人前で爪楊枝を使ったりするが欧米ではそうではないという事です。
まとめ
テーブルナイフの先が丸い理由は
ナイフを爪楊枝のように使う人がいるためでした。
怒ったフランス、ルイ13世の宰相リシュリューが召使に刃先を削らせたのが始まり
信じられない事だけど、昔はこういう行為をしていたからテーブルナイフは丸くなったというわけです。
フランスやイギリスなどに広まり、ヨーロッパ全土に広まったというわけです。
フランスやイギリスから文化が伝わったので日本のテーブルナイフも先が丸くなっているというわけです。
ナイフを爪楊枝の代わりというのはワイルド過ぎますね。
対面している人からすれば歯を剝き出しにしてナイフで歯の隙間をグリグリするわけだから
見ていて気持ち良いもんじゃない。
それにしても安全面からそうしたとか暗殺があったとか刃傷沙汰になったとかではなく
マナーの問題でそうなったというのは面白い
ではでは(^ω^)ノシ
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