日本刀は合戦で使われなかったのか?
結論から言えば戦場による。
日本刀は戦場では使われなかったという主張に対して反論していきたいと思います。
例えば見晴らしのいい平野なら遠距離からの攻撃、弓や鉄砲が強いのは少し考えれば分かる。
日本刀よりも槍や薙刀、長巻が使われるのも同じ理屈だろう。
開かれた場所なら近接武器は長くて振り回せたりする方がいい。
攻防戦では?
じゃあ攻城戦では?
城などの室内で槍が活躍できるのか?
城というのは意図的に狭い場所を作っていたり
攻める側に有利な作りだったりした。
狭い場所での取り回しなら打ち刀や脇差の方が使えるのは確か。
竹林の中で槍を使えるか?
山の中で戦う場合は?
などなど日本刀が戦場で使われなかったというのは明らかに考えにくい。
確かに平野での合戦ではメリットが少ない。
倭寇と呼ばれた海賊は日本刀を使っていたと言われているけど
船の上で槍を使うというのは実用的じゃなかっただろう。
船に乗った事がある人なら船上で長い槍は使えないって分かるだろうし。
乱戦になった場合は?
敵味方が入り乱れる乱戦になったらどうだろうか?
隊列もクソもなく、どこに味方もいるか分からない状態で長い槍を振り回したり突いたりするのはフレンドリーファイアが頻発しそう。
長槍だと長さが4mくらいあったと言われてるし乱戦になったら槍を捨てて日本刀というのもあり得る。
夜襲などで乱戦になったら槍は使えないのではなかろうか?
全く使えないものを武士は持たない
戦国時代の武士は無駄なものは持たないと考えた方がいい。
当たり前だがわざわざ全く使えないのに重たい刀を携帯する意味が分からない。
あらゆる方面からの備えとして日本刀は有益だった。
不意打ちや狭い場所で戦うのにちょうどいい長さが打ち刀や脇差の長さではないだろうか?
幕末の京都では室内戦が多く日本刀がメインだったけど太刀や大太刀が活躍しなかった。
世界中で剣は使われ続けた
日本刀が戦場では全くの役立たずとなれば世界中で同じ理屈で廃れたはず。
現代の軍人がアサルトライフルやスナイパーライフルを使うがナイフを廃止する事はないように
銃剣なんかも残っている。
現代の戦争って距離が遠距離か近距離に限定されてるからそれに合わせたサイズの刃物が使われている。
日本刀に限らず剣の需要はあった。
銃が登場しても形を変えて剣の長さで使われる武器の需要は減らなかった。
塹壕戦やジャングル戦では短い剣の方が愛用されていた。
塹壕戦で1番、活躍したのはスコップですが。
刀の需要は第二次世界大戦まであった
主に遭遇戦では日本刀が活躍した。
咄嗟に使える武器として日本刀はかなり優秀。
ジャングルなどで敵と近距離で遭遇した場合。
拳銃よりも効果的だった。
GHQが赤羽刀を接収したのも戦場で活躍した武器であったからだと思います。
当時、軍刀を持つ軍人は少ないが万歳突撃なんかは割と悪夢。
第二次世界大戦までいくと銃がメインウェポンだから活躍したかと言えば乱戦くらいか。
まとめ
日本刀が戦場で全く使われなかったというのは言い過ぎである。
槍が活躍する時代であっても銃が歩兵のメインウェポンになった時代であっても日本刀には活躍の場面があった。
極端な話をする識者がいるけど
塹壕戦とか室内戦で日本刀を使われたら相当、強い。
ケースバイケースだけど戦場を選べば日本刀はかなり有用。
現代でも軍用ナイフが残り続けるのはそういう事なんだと思います。
ではでは(^ω^)ノシ
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