化学調味料とはグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸を主な成分としている調味料。
味の素などのうま味調味料と呼ばれる調味料です。
しかし、この化学調味料は何かと悪者にされがち
マンガ【美味しんぼ】とかでも化学調味料は悪者にされている。
アメリカでは化学調味料は禁止になっているという話もある。
アメリカで化学調味料が禁止の理由
アメリカでは味の素は禁止されています。
具体的に言うと主成分である「グルタミン酸ナトリウム(MSG)」を禁止しています。
何故かと言うと1968年の「中華料理症候群」が原因です。
中華料理を食べた人がこんな症状を訴えたからです。
- 頭痛
- 歯痛
- 顔面の紅潮
- 頸部や腕の痺れ
- 動悸
などの症状を訴え,Chinese restaurant syndrome として権威ある医学雑誌であるLancetに掲載されました。
この原因がMSGではないかと疑われたのがきっかけです。
アメリカの料理と当時の中華料理には味の素以外の違いが見いだせなかったからこういういちゃもんがついた。
翌年には動物実験で視床下部などへの悪影響が指摘され、世界保健機構が1日のの摂取許容量に制限がもうけられました。
味の素が原因ではなかった!中華料理症候群
その後、中華料理を食べた人に臨床試験を行いました。
具体的に言うとグルタミン酸ナトリウムを大量に含む食事を与えても症状が再現されず
グルタミン酸ナトリウムが悪いという事が証明できなかった。
その後も追試として同様の試験を行ったけど悪影響は見られなかった。
2000年にこの研究結果を発表して悪名高い中華料理症候群は否定されたというわけです。
グルタミン酸そのものに血管を収縮させる働きがあり偏頭痛の原因になると言われたりしますが
適量のグルタミン酸であれば問題はないです。
原因は不明ですが、一説には劣化した油脂や過剰な塩分摂取による、総合的なものではないかとも言われてます。
味の素は石油で出来ている?
昔はそういう製品もあったそうですが味の素は明確に否定しています。
現在の製法はさとうきびを発酵させて作っているそうです。
これは味の素のホームページに書かれていました。
ちなみにさとうきびを発酵させた味の素、石油由来の成分から合成した味の素
どちらも安全であるとの事。
成分としてグルタミン酸やイノシン酸が抽出されているわけだから結果は同じだもんな。
マンガなどでの扱い
昔の漫画では化学調味料はワルモノ扱いされていましたね。
何となく美味しんぼでめちゃくちゃ批判されていたのを覚えています。
料理漫画でもうま味調味料(化学調味料)は扱いが難しいから批判されがち。
最近の漫画だと化学調味料も肯定的になってきている。
こういうのは時代の流れがあって面白い。
化学調味料は舌がピリピリするは美味しんぼの嘘
マンガ美味しんぼで化学調味料を食べると舌がピリピリするなど
体に悪そうな表現をしますがグルタミン酸やイノシン酸は舌に触れてもピリピリしない
この舌がピリピリするというのは過剰な塩分や着色料、発色剤や保存料などの食品添加物が原因ではないだろうか?
とは言え、2022年現在、舌がピリピリするような添加物は入っていないと思う。
魚にヒスタミンが入っていると舌がピリピリしますがそれとは別物だろうし
そういうクレームは結構、ありそうだし問題になるから
美味しんぼに関してはかなり適当な事を書いているというかお話によっては平気で矛盾するような事も書いているので気にしたら負けな気がします。
まとめ
化学調味料は体に悪いと言われる原因はアメリカの中華料理症候群が発端になっています。
しかし、その後の臨床試験で原因ではない事が判明しています。
グルタミン酸ナトリウムに対するネガキャンを漫画などでやっているせいで化学調味料=体に悪いというイメージがついただけ
昔は石油由来の成分から合成していた時期もありますが、今はさとうきびを発酵させて作っています。
ラーメン屋とかでも定食屋でも割と化学調味料は使われている。
もちろん、昆布やかつお節から取った出汁はそれぞれ風味があって美味しいのですが
化学調味料は化学調味料で美味しいので嫌いになる必要はない。
舌がピリピリするというのも美味しんぼから始まった嘘というか勘違いっぽいし
あのマンガ、影響が大きいクセに割と信用できないよな
ではでは(^ω^)ノシ
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